うつぼやのこだわり

枯節と裸節(荒節)

鰹節には、大きく分けて
二種類あります。
煮て燻製にした「荒節」と
荒節の表面を削り、
カビ(優良鰹節カビ)を
付着させた「枯節」です。

裸節
(荒節)

鰹節、宗田節、鯖節などには、それぞれに大きく見た目には荒くごつごつとした【黒い節】と、【茶色い粉に包まれた節】に分けることができます。

【黒い節】は燻製されただけの節であり「荒節」⦅裸節(はだかぶし)⦆と呼んでいます。こちらは、燻し感のあるすっきりとキレのある出汁、本来の魚の味わい、芳醇な香りが特徴です。

[出汁の特徴]
薫香(燻製の香り)があり、魚の香りが強い出汁。

※鰹のみ荒節の表面を削ったものを裸節と言います。その他、カビが付いていない節は裸節と言います。

裸節(荒節)

枯節

一方、【茶色い粉に包まれた節】は、まんべんなくカビを付着させているものです。これを「枯節」と呼んでいます。

カビの成育過程の発酵作用によって鰹節の持っている水分を吸い脂肪分を分解することで旨味が凝縮されています。

だしの透明度を高め、マイルドな味わいになるのが特徴で、1年、2年という熟成の年月を経て、さらに奥深い味わいと香りへと変化していきます。
ちなみに、このカビは、人体にまったく影響はありません。
味噌、醤油、漬物、納豆に並ぶ、日本独自の豊富な発酵食品に関する技術が、ここに活かされているのです。これは、まさに永き歴史によって培われた日本の独特な食文化であり、芸術にも近い美食を伝える知的財産による手法であると言えるでしょう。

イメージ的に牛乳で例えるなら「裸節」はさっぱりとした香りの良いヨーグルト(鰹節の荒節の場合は菌はありませんが)、「枯節」は濃厚な味わいのチーズと言えるでしょう。
当社も同様に、節の熟成期間、または削る厚さを微妙に変えることによって、濃厚な風味を、または複雑な味わいを、あるいは透き通るような繊細な味と香りを提供できます。それぞれの料理に合わせた実にバリエーション豊富な商品を取り揃えています。

日本料理、そば、うどん、ラーメン、また最近では 多国籍な料理にも鰹節が使われています。
これらの 料理・お店のメニューに適した味に当社の「荒節(裸節)」 または「枯節」をお試しください。
「荒節(裸節)」・「枯節」、 どちらが良い悪いではなく、どんな味に仕上げるか によりお選びください。
うつぼやはお客さまの望む理 想の出汁作りを お手伝いします。

[出汁の特徴]
強い薫香(燻製の香り)、魚の香りを抑え旨みが増し、上品で芳醇な香り・味になります。

裸節(荒節)